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学童保育に関するアンケート実施 学童に入れる家庭は80%以上、「小1の壁」最新実態

株式会社コズレが、小学生の子どもを持つ全国のパパママに「子どもの学童保育に関するアンケート」を実施し、結果は以下の通りとなりました。

学童に入れる家庭は80%超え 小学校入学のタイミングで仕事復帰を考える母も多い傾向

保育園・幼稚園を利用していた家庭で、子どもの小学校入学を機に学童を利用するようになったか否か、を質問しました。回答結果は、学童を利用した割合は、保育園を利用した家庭のうち80%。幼稚園を利用した家庭のうち約66%となりました。

この結果から、子どもを預かる時間が長い、保育園を利用していた家庭では、引き続き仕事の就業時間等の事情で、その大半が保育園の代わりに学童を利用していることがうかがえます。一方、子どもを預かる時間が少ない幼稚園を利用していた家庭でも、学童を利用する割合は半分を超えており、小学校入学のタイミングでの仕事への復帰、就業時間の延長などを検討していることがうかがえます。

約70%が公立学童、約30%が民間学童

学童を利用している家庭に、公立学童と民間学童のいずれを利用しているか、を質問しました。回答結果は、公立学童が約70%、民間学童が30%となりました。 全国学童保育連絡協議会の統計によれば、民間学童が増加傾向(2012年323か所→2013年409か所)にあります。一方で、未だ利用者の大半は公立学童を利用していることが分かります。

次に、公立学童・民間学童と選択肢がある中、現在通っている学童に決めた理由を質問しました。その結果、公立学童、民間学童を利用する家庭で共に多かった理由は「友達が行っているから」というものでした。親が子どもときちんと会話し、子どもの意見・事情を尊重して、利用する学童を選択していることがうかがえます。また、民間学童を利用する家庭は、「仕事の時間に合わせて預かってもらえる」という意見が多くみられました。民間学童は公立学童に比べ、保育時間の融通が利くケースもあるため、共働きの家庭に選択されることが多いようです。

公立、民間学童は一長一短

学童を利用している家庭に、サービスに満足をしているか、を質問しました。回答結果は、サービスに満足をしている家庭は、民間学童では54%、公立学童では42%となりました。 民間学童、公立学童を利用している家庭の双方で満足している理由として多かったのは、学童で宿題をすませることが習慣化した、という点です。自主的に学習を行うようになることはもとより、共働きで忙しい世帯にとっては、夕方の帰宅後の親子の貴重なコミュニケーションの時間を確保できることが喜ばれていました。宿題が済んでいるので、食事とお風呂にゆっくりと時間をかけ、親子の会話を楽しむ余裕ができる、とのことです。その他には、子どもが小学校とはまた別の友人関係を形成し、楽しんでいる点なども評価されていました。 また、民間学童の満足事項としては、「遠足や職業体験など様々なプログラムの充実」、「預かり時間の融通が利く点」、「送迎がある」などが多く挙げられました。一方、不満事項としては、「先生の態度や対応」「人数体制」が多く挙げられました。 次に、公立学童の満足事項としては、「学校からの距離の近さ(校内に併設)」、「お友達がたくさんいる」、「月謝が安い」などが多く挙げられました。一方、不満事項は、「時間の融通が利かない」という意見が多くありました。 以上より、民間学童は、家庭のニーズに即応した運営上の工夫が評価されているが、逆に効率性がより求められるために生じた歪みが不満の温床となっている、と評価できます。逆に、公立学童は、コストやアクセスの面では評価されている一方、柔軟性の少ないサービスには不満がたまっていると評価できます。民間学童と公立学童が共に一長一短あるということが明確になりました。

子どもが家で一人になる時間が発生する家庭も

学童を利用する家庭で、子どもが家で一人になる時間が発生しているか、を質問しました。回答結果は、民間学童を利用する家庭の17%、公立学童を利用する家庭の30%において、子どもが家で一人になる時間がある、となりました。 保育園では、仕事の状況に合わせ延長保育をしていたが、学童では帰宅が早くなり、子どもが一人でいる時間ができてしまう、という“小1の壁”の問題の一端が垣間見えます。

学童が母の就業スタイルに影響を与えている

最後に、学童を利用すること/学童に入れられなかったことによる生活環境の変化、について質問しました。回答結果は、約3割が生活環境を変えた、となりました。 特に多かった回答は、学童を利用する家庭でも、入れなかった家庭でも、母の就業スタイルを変えた、というものです。具体的には、学童を利用する家庭では、預かる時間が短くなってしまうことから、“もっと働きたかったが、学童の時間に合わせ短時間勤務のパートにした”。“正社員からパートに変えた”“短時間勤務の派遣に変更した”というように就業時間を短くするケースが見受けられました。一方、学童に入れなかった家庭では、“仕事を辞めた”など、就業スタイルのより大きな変化を強いられているケースが散見されました。

また、“住んでいる場所の学校の近く学童がなかったので、通っていた保育園の近くの学校・及び学童に通うために市に校区外の学校へ通うための申請を毎年行っている”といった、子どもの転校を視野に入れた変化を検討している家庭もありました。 現在、「保育園の待機児童問題」が国会やマスメディア等で脚光を集め、社会問題として取り上げられています。しかし、子どもが小学校入学後に利用する学童にもまた、働くパパママの足かせになるような課題が多く存在していることが、今回の調査を通じて明らかになりました。保育園の問題と合わせ、解決に向けた取り組みが待たれます。


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